iPhone XS、Google Pixel 3、Xperia XZ3、Galaxy Note9を淡々と撮り比べ!昼間の写真に大きな差が
2018年冬、ハイエンドスマホのカメラを比較しました。今回取り上げたのは、「iPhone XS」「Google Pixel 3」「Xperia XZ3」「Galaxy Note9」の4機です。さまざまなシーンでなるべくシンプルな撮影を行い、その写り具合を比較しました。皆さんはどの機種の写り方が気にいるでしょうか?
まず各機カメラ機能の概要について
4機の背面カメラについて、概要をさらっと押さえておきましょう。今季はデュアルカメラがトレンドになっていますが、Pixel 3とXperia XZ3はシングルレンズになっています。
iPhoneシリーズの最新モデル。背面には1200万画素・f/1.8の広角カメラと1200万画素・f/2.4の望遠カメラを備える。動く被写体にもHDRを反映できる「スマートHDR」機能が特徴だが、今回の比較ではあまり活躍させていない
3世代目にしてついに日本上陸を果たしたGoogle製のスマホ。背面カメラは1220万画素(デュアルピクセル)で、f/1.8。仕様はミニマムながらも、ソフトウェア処理の巧さが秀でている印象
「ボルドーレッド」の色味が印象的なXperia XZ3。背面カメラは中央に配置。仕様は1920万画素・f/2.0となる
本体にスタイラスペンを内蔵するNoteシリーズの最新機種。背面には1220万画素・f/1.5-2.4(自動切替)の広角カメラと、1220万画素・f2.4の望遠カメラを備える
それではさっそく撮影した写真を比べてみましょう。掲載用にサイズを落としているので、その点はご了承ください。なお、デフォルトの設定を用いているため、Xperia XZ3のみアスペクト比(縦横比)が異なります。
作例を比べていこう
まずは夕刻の街中を見上げてパシャり。
空の色に注目すると、Xperia XZ3が白く飛んでしまっているのが目立ちます。iPhone XSは空の青さがすっきりと写り、Pixel 3とGalaxy Note9は夕刻の雰囲気が出る色合いになっています。
こちらのシーンでは、Pixel 3とXperia XZ3がやや赤みがかった仕上がりに。イチョウの葉の色味は、iPhone XSとGalaxy Note9の方が軽やかです。
同じ写真をの細部を拡大して精細感を比べてみると、枝の表皮のディティールがしっかりと生きていたのは、iPhone XSでした。Pixel 3、Galaxy Note9は細部が暗く潰れています。Xperia XZ3は表面が潰れてしまいました。
落ち葉だけを写してみると、色味の表現により差が出ました。
鮮やかさはGalaxy Note9>iPhone XS>>Pixel 3>Xperia XZ3という順ですね。肉眼では、iPhone XSとPixel 3の間くらいの見え方だった気がします。Galaxyならフィルターや編集要らずでSNS投稿して問題ないでしょうが、Pixel 3とXperia XZ3ならそのまま上げるのは厳しいかも。
続いて直射日光が入る構図で撮影。拡大するとわかりやすいのですが、Pixel 3はコントラストがかなり強く出ています。自然な写りなのは、iPhone XSとGalaxy Note9でしょうか。一方、Xperia XZ3ではフレアが生じており、まるで夏に撮影したような雰囲気になっています。クリアではありませんが、これを活かした柔らかい表現を狙うという意味ならアリ。
横から光が射すシーンでも比べてみました。こちらはXperia XZ3が悪目立ちしています。空の色味はやはりiPhone XSが綺麗な青色になり、Pixel 3が少し赤味がかっています。Galaxy Note9はやや白く感じられました。路面の写りにもそれぞれ僅かに差があります。
ホワイトバランスの調整が難しいと思われる地下鉄の階段でも撮影。Galaxy Note9は落ち葉のときとは異なり、やや色味が抑えられています。一方、iPhone XSは色味が強く出ました。
電柱の上の方に咲いている花に向かって、ズームでの撮影も試みてみました。こちらはデュアルカメラのiPhone XSとGalaxy Note9が有利ですね。
より花にズームアップできるのはデュアルレンズ搭載のスマホというわけです。しかし、花の部分を拡大してみると、Pixel 3も頑張っていることがわかりました。
Xperia XZ3では、花の中央部分でディティールが潰れているのに対し、同じシングルカメラであるPixel 3では、辛うじてその輪郭が残っています。おそらく、Googleが「超解像ズーム」と称している機能の恩恵でしょう。
最後は夜景で締めましょう。iPhone XSはほかと比べると地味な仕上がりになりました。しかし、精細な写りではあるので、後で手動でレタッチする前提なら使いやすいかもしれません。
一方で、ほかの3機種は信号の青色のライトの反射や、イルミネーションの色味が強調されていて、肉眼で見た景色よりも鮮やかに再現されていました。話題の「夜景」モードを使用していないPixel 3では、比較的ナチュラルに仕上がって好感が持てました。Xperia XZ3は鮮やかではありますが、イルミネーションの電球が白飛びしてしまったのがもったい無い。Galaxy Note9は明るく写った上で電球も精細に捉えていますが、ちょっと色味が強すぎる印象を受けました。
シンプルな構図で、淡々と4機種のカメラを比較してみました。スマホのカメラというと華やかな新機能にどうしても目がいきがちですが、たまにはこういう地味な部分をじっくり比べてみるのも、面白いものです。
ーー皆さんはどのスマホの写り方が一番好みだったでしょうか?
2019-01-02 03:54:36